正社員になりたい理由を考える時、ほとんどの方がまず思いつくものは「安定」「お金」「正社員の肩書き」かと思います。
しかし、このような自己中心的理由では、あなたにとって良い結果をもたらすとは言えません。
正社員になりたい理由は自己中心ではなく、あくまで仕事中心で考えるのが大切なのです。
また、今は理由があり、正社員以外の道を選んでいる方へのアドバイスもありますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事では、以下のことについて解説していきます。
- 正社員になりたい理由は?自己中心的ではダメです
- 正社員になりたい理由は仕事中心で考えましょう
- 理由があって正社員にはならない
- 契約社員で働いている方へ伝えたいこと
正社員になりたい理由は?自己中心的ではダメです
正社員になりたい理由が、なぜ自己中心的ではダメなのかをご紹介していきます。
- 正社員は雇用が安定している
- 正社員は賃金が高いから
- とにかく正社員ならなんでもいい
正社員は雇用が安定しているから
雇用が安定しているという事は、正社員を目指す際の大きな理由と言えますが、正社員になれば「雇用の安定」が必ず手に入るとは限りません。
中小企業だけでなく、たとえ大手企業の正社員であっても定年まで働ける保証はなくなってきているからです。
ここ数年、大手企業がコストカットのため、人員整理をするニュースは珍しいことではなくなってきました。
正社員は年功序列・終身雇用から実力主義へと変わり、安定しているから大丈夫だと甘んじて成果の出せない者は、経費削減の対象にされてしまうかもしれません。
正社員になればもう安心ではありません。これからの時代、高額なコストに見合わない正社員が必要とされなくなる動きは加速していくことでしょう。
正社員は賃金が高いから
契約社員に比べ正社員の賃金は高く、正社員ならではのメリットでもありますが、賃金にしか興味のない人は、いずれつらい思いをすることになるかもしれません。
お金さえもらえれば良いという考えの人は、自分を成長させる努力をせず、仕事ができるようにもなりません。その結果、上司や同僚からの信頼も失うことになります。
手を抜いて賃金に見合った仕事をしない人は、どの部署にも必要とされなくなり、欠員の穴埋めなどで、あちらこちらにたらい回しされることになります。
会社はあなたを養ってくれるボランティアではありません。仕事で貢献ができない正社員は、お荷物にしかならないのです。
とにかく正社員ならなんでもいい
契約社員に比べ正社員の方が圧倒的にメリットは多いですが、正社員なれるならばなんでもいいと手当たり次第に応募すれば良いというものではありません。
求人の中には注意すべき企業も含まれてるため、よく調べずに闇雲に応募するのは危険だからです。
正社員であっても、賃金が低い・休日が少ない・繰り返し何度も募集が行われているなど、いわゆる「ブラック企業」と呼ばれてもおかしくないような企業も混在しています。
また、面接に行ってみると、求人票の内容と全く違う場合などもあります。
実際、私が正社員の求人に応募して面接に行ったところ、最初は数年間アルバイトからスタートと言われた企業もありました。
とにかく正社員になりたい、就職活動に疲れたなどの理由で妥協した結果、ブラック企業に入社してしまい後悔することになるかもしれません。
「正社員の肩書き」を得ることにばかりこだわっていては、冷静さを失って失敗してしまいます。
まずは、同じ企業が求人を繰り返していないか、転職会議などの口コミサイトを活用するなど、充分な企業研究を行ってから応募しましょう。
正社員になりたい理由は仕事中心で考えましょう

正社員になりたいならば、あくまで仕事中心で考えるべきです。その理由を解説していきます。
- 経験を生かせる仕事である
- 興味が持てる仕事である
- 契約社員ではできなかった仕事がしたい
経験を活かせる仕事である
転職する際、未経験者よりも経験者の方が採用される可能性は高くなります。
たとえ正社員として働いたことがない方でも、何かしら仕事に活かせる経験を持っているならば積極的に活用すべきでしょう。
正社員を募集する企業は即戦力を求めています。
人材を育てるのにはコストがかかりますので、仕事のできない未経験者に費用や人材を使って、一から仕事を教えている余裕はないのです。
例えばコンビニのアルバイトしか経験がない場合でも、接客の経験を販売員・飲食店・営業・セールスなどの仕事に活かす事も可能です。
経験を活かすことで転職に有利な材料になるだけでなく、業務内容がイメージしやすい、コツがわかっているので仕事に慣れやすいというメリットもあります。
まずはこれまでの仕事経験の洗い出しからしてみましょう。
興味が持てる仕事である
長年働くことが前提の正社員では、仕事に対する情熱を保ち続けることが大切です。
転職を考えている仕事にいくつかの候補があるならば、少しでも興味のある仕事を選びましょう。
なぜなら、賃金や正社員の肩書きにこだわるあまり、全く興味のない仕事に転職しても、すぐにやる気を失ってしまうからです。
仕事に興味が持てず、すぐに別の仕事に転職したくなったとしても、短期間での退職や転職回数が増えることで、転職に不利になるという悪循環にもなってしまいます。
興味のある仕事などわからないという方もいるかもしれませんが、自分の得意なことや好きなことでも構いません。
例えば、自動車が好きな方や運転が得意な方は、次のようにいろいろな選択肢があります。
運送業 | トラックなどの運転・荷物の配送 |
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運転手 | 路線バスの運転・送迎車の運転 |
整備士 | 自動車の修理・整備 |
販売員 | 自動車の販売店 |
製造業 | 自動車関連の工場 |
興味がある仕事ならば、知識や技術の習得に積極的に取り組むことができ、スキルを蓄積し一人前の正社員として成長することにもつながるのです。
契約社員では出来なかった仕事がしたい
契約社員を続けていると、必要性の無い報告書の提出、効率の悪い職場環境など、もどかしい思いをする機会がたびたびありますが、手を出すことはできません。
契約社員の仕事内容は、契約時に決められていることがほとんどで、限定されているからです。
例えば、次のような仕事に挑戦したいなら、正社員なることで実現できるチャンスが大きく広がります。
- 新しいプロジェクトの提案
- 業務の効率化
- 人材の育成・管理
- いろいろな部署や取引先と仕事をしたい
- 部下と共に大きな仕事を成し遂げたい
もし、契約社員の仕事に物足りなさを感じているならば、正社員を目指すべきです。
仕事を与えられるだけの契約社員を続けても、歳をとるだけで何もできるようになりません。
正社員になり様々な仕事をこなすことで、あなた自身の価値を高めておけば、不測の事態などが起こり再転職せざるを得なくなっても、あなたの助けとなるでしょう。
理由があって正社員にはならない

理由があって正社員以外の道を選んでいる方へ向けて、アドバイスをご紹介します。
- 人と関わるのが苦手
- 長時間労働や休みが少ないのはイヤ
- 特にやりたい仕事がない
人と関わるのが苦手
「人間関係が大変なので気がすすまない」「コミュニケーションが苦手なので無理」などの理由で正社員になるのをあきらめているならば、職種をしぼり込みしてみましょう。
正社員であっても、人と関わりの少ない仕事はあるからです。
例えば、トラックやダンプカーなどのドライバーなどは、目的地まで一人で運転しますので、会社や配送先以外で人と関わる時間は少ない仕事です。
工場などの製造業は黙々と作業を行う場合が多く、会話する必要は少ないです。場所によっては一人で作業をするところもあります。
苦手なものを避けるのではなく、自分に合った仕事を選ぶ判断材料として活用するようにしましょう。
長時間労働や休みが少ないのはイヤ
サービス残業や過労死のニュースを目にすると、「正社員になると、長時間労働や休日出勤を強いられるのでイヤだ」と考える方もいるかもしれません。
そのような方は、労働時間や休日がきちんと管理されている仕事を選べば良いのです。
代表的なものは工場などの製造業で、年間の稼働日や休日はあらかじめ決められている場合が多いです。
例えばシフト制の工場ですと、決められた時間働けば交代となり、急な欠員でも無い限りほぼ定時で帰れます。
休日出勤も時々ありましたが、強制的ではなく、「もし予定が空いていればどうですか?」という程度でした。
企業によっては、大型連休や有休消化を推進しているところもあります。
仕事とプライベートの時間をきっちり分けたいという方は、製造業の仕事を検討してみてはいかかでしょうか。
特にやりたい仕事がない
「特にやりたい仕事がないので、とりあえず今の仕事を続けている」という方は、今すぐ転職を考えていなくても、転職サイトに登録だけでもしておきましょう。
何かのきっかけで転職を考え始めたとしても、希望する条件に合った仕事がタイミングよく見つかるとは限らないからです。
求人サイトをなんとなく眺めているだけでも「前々から興味があった仕事で、おもしろそう」「今の会社と同じような仕事なのに、はるかに労働条件がいい」など、発見も多くあります。
日頃から求人をチェックしておけば、「ぜひ応募してみたい」と思える企業の求人に出会える確率も高まるのです。
たまたま見かけた求人情報が、転職を前向きに考えるきっかけになることもありえますので、まずは求人サイトへ登録しましょう。
リクナビNEXTは人材業界最大手リクルートが運営する求人サイトで、求人数・知名度・人気も抜群ですので、初めて求人サイトに登録する方には特にオススメします。
契約社員で働いている方へ伝えたいこと

今は理由があり、比較的自由のきく契約社員で働いている方もいるかと思います。
- 今、やりたいことを探している
- 趣味などを楽しむ時間が確保できなくなるのが心配
- 取りたい資格があり、勉強する時間が欲しい
しかし契約社員として働き続けるのは、あまり好ましいことではありません。
このまま契約社員を続ければ、いずれは生活するだけで精一杯になってしまい、やりたいこともできなくなってしまうからです。
趣味や勉強などは、正社員になってからでもできますが、契約社員から正社員にはいつでもなれるというわけではありません。
年齢を重ねるほど、正社員への転職は難しくなっていきます。
まずは正社員になり、やりたいことができる生活基盤を固めることを優先させましょう。